平成23年度施政方針
平成23年第1回福生市議会定例会における市長の平成23年度施政方針です。
はじめに
平成23年第1回市議会定例会に当たり、貴重なお時間をいただきまして、私の施政方針を申し述べさせていただきますことを、心から感謝申し上げます。
私が市政の運営に携わることとなりましてから、間もなく3年が経過しようとしております。あっという間の3年間でございました。市長として、ただひたすら全力投球で市政の運営に取り組んでまいりましたが、この間、議員各位並びに市民の皆様の多大なる御指導、御支援、そして御協力を賜りましたことに、厚く御礼を申し上げます。
地方自治体を取り巻く状況は刻々と変化しております。さまざまな課題を解決するためには、今何をすべきかを常に考え、今後もスピード感を持ち、全力投球で邁進してまいります。そして、福生市民のすべてが、安心して心豊かに、笑顔で暮らせるよう、努力してまいる所存でございます。
異常気象・自然災害について
さて、この一年を振り返って見ますと、さまざまなことがございました。
まず、異常な気象現象がございます。昨年の夏は30年に一度の猛暑とゲリラ豪雨が、そして、この冬は豪雪により日本各地に大きな被害が発生しております。この異常気象は地球規模で見られ、地球温暖化がもたらす影響とされております。我々一人ひとりが、真剣に環境問題について考えなければならないと、改めて感ずるところでございます。
また、現在、宮崎県都城市などでは、新燃岳の噴火により深刻な被害が出ております。被害を受けられた方々には、心から御見舞いを申し上げます。
幸いにして、我が市では大きな被害はございませんでしたが、自然災害は予期せずに発生いたします。その対応には、事前の準備に万全を期し、情報の収集、伝達、共有化を徹底するよう、職員に対して指示をしておるところでございます。
世界情勢について
そして、広く世界の情勢に目を向けますと、地球規模の異変は気象だけではなく、さまざまな面で異変と言える一年でございました。世界金融危機に端を発する経済の低迷が依然として続く中、ギリシャでは財政状況の悪化が表面化し、ギリシャ国債の暴落やユーロ安が進展することとなり、その影響はユーロ経済圏にとどまらず、世界各国の平均株価が軒並み下落するなど、世界経済に大きな打撃を与えることとなりました。我が国においても、株価の低迷、円高による輸出の鈍化などにより、日本経済にとって激動とも言える一年でございました。
また、近隣アジアにおきましては、尖閣諸島沖での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突により日中の関係が悪化し、北朝鮮と韓国の軍事的衝突で朝鮮半島の緊張が高まるなど、平和と安定に対する脅威は依然として後を絶たない状況が続いております。
この平和と安定の問題は、横田基地の存在する我が市にとって、基地の態様の変化につながる可能性もあることから、その動向には十分に注意を払っていかなければならないことでございます。
国の動向について
一方、国内の政治においては、昨年の6月、鳩山内閣が総辞職し、新たに菅内閣が発足いたしました。菅内閣は、最重要課題に「税と社会保障の一体改革」を掲げ、今後、ますます進展する少子高齢社会への対応として、社会保障制度の確立と必要な財源の安定的な確保のため、税制も改革していく必要性をあげております。どのような改革がなされるのか、その結果如何によっては、国民生活に大きく影響を与えることになります。その動向には注目をいたすところでございます。
また、現在、国会において、新年度予算案、そして、子ども手当て法案、税制改正関連法案など、予算関連法案の審議が行われております。予算案や法案の可・否は、国民生活、そして地方自治体の運営にも大きくかかわることでございますので、その動向にも注目をするところでございます。
地域主権改革について
そして、今後の自治体運営を進める上で、大事な法案となる地域主権関連法案につきましても審議がされておりますが、ここで、地域主権改革について述べさせていただきます。
昨年6月、地方自治体にとって非常に重要となる動きがございました。1昨年の政権交代以降、政府が改革の1丁目1番地と謳う地域主権改革において、住民に最も身近な自治体に国の権限を移し、地域のことは地域で決め、住民サービスの向上を目指すとする、地域主権戦略大綱を策定し、閣議決定がされました。
この大綱においては、地域主権改革の推進に関する施策の、総合的かつ計画的な推進を図るため、「義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大」、「基礎自治体への権限移譲」、「ひも付き補助金の一括交付金化」など、九つの項目を主要な課題とし、平成24年の夏には「地域主権推進大綱」を策定して、地域主権改革の一層の推進に向けて取り組んでいくこととしております。
前政権から続く地方分権改革の流れがございますが、新たな改革事項を含んでの大綱でございます。
現在、この大綱を踏まえ、地方自治体の権限をより強化するための関連法案が、国会で審議されておるわけでございますが、この地域主権を掛け声だけで終わらせるのではなく、真の分権型社会が早期に実現することを望むところでございます。
また、平成24年度実施とされる権限移譲が、どのような形で行われるか、不透明な部分が多い状況でございます。国が定める基準等が各自治体に委任されることに伴い、条例制定・改正の作業、国等の関与の見直しによる事務処理方法の変更、組織・体制面での整備など、さまざまな対応が必要となってまいります。我が市でも、国及び東京都から必要な情報の提供を受け、市民の生活に支障をきたさぬよう、受け入れ体制の整備を行ってまいるとともに、的確な対応を図るため、職員の意識改革にも努めてまいる所存でございます。
行政改革の取組について
次に行政改革の取組について申し上げます。
現行の第4次福生市行政改革大綱及びこれに基づく推進計画は、当初、平成18年度から平成21年度までの4年間を目標期間としておりましたが、先に申し述べました国の地域主権改革等の動向に不透明な要素が多くあったことから、1年間の延伸をして推進してまいりました。この目標期間において、新たな収入の確保、指定管理者の導入、公立保育園の民営化、また、職員数を設定目標数以下に削減できたことなど、一定の成果は収められたと思っております。
平成23年度からは、第5次となる福生市行政改革大綱、並びに推進計画に基づき、引き続き行政改革に取り組んでまいります。目標期間は、前期基本計画の計画期間にあわせ、平成26年度までの4年間でございます。大綱では、「自律した自治体の確立」を基本目標に掲げました。「自律」の文字には「律する」という文字を当て、「自ら立てた規範に従って行動する」という意味を込め、今までの慣習にとらわれず、自己決定、自己責任のもとに、新たな価値を創造する自治体経営を目指すことといたします。
さらに、この基本目標に対しては、「財政健全化の推進」、「市民とのパートナーシップの確立」、「職員の人材育成」の三つの基本方針と、その方針を実行するための推進項目を設定して行政改革を推進してまいります。また、職員数、人件費、財政規模、経常収支比率の4項目について具体的な目標値を設定し、より実効性のある行政改革を進めてまいる所存でございます。
「地域主権戦略大綱」により今後の地域主権の方向性が示され、地方自治体が自らの判断と責任によって、地域の実情に合った施策を講じていくこととなります。市民と行政が相互に情報の共有を図り、共通した認識でまちづくりを推進してまいるとともに、市民にとって、真に必要なサービスを提供するため、行政評価システムを着実に実行し、市民ニーズに合わない事業、拡大した事業等の見直しを行ってまいる所存でございます。
今後のまちづくりについて
次に、今後のまちづくりについて述べさせていただきます。
我が市のまちづくりにおいて、重要な課題の一つに、住民の定住化がございます。26市全体的に見ますと、多くの市では人口は増加しておりますが、福生市では、平成14年以降人口が減少し続けており、とりわけ年少人口の減少、老年人口の増加が顕著に現れてきております。さらに、昨年度実施いたしました商店街振興基本調査の結果では、30歳代後半の子どもを持つ夫婦世帯の市外への流出が顕著であることが指摘されております。人口減少、そして、少子高齢化の傾向は今後も続くことが予測されますが、計画的な施策や事業を展開し、活力あるまちづくりに向けた取組を進めることにより、人口流出を抑制し、まちづくりの中心的な担い手となる住民の増加と、定住化の促進をしてまいりたいと考えております。
今後、担税力のある住民をいかに獲得し、定住をしていただくかという施策が、各自治体で活発に行われる事と思われます。我が市においても、出来うる限りの手だてを講じたいと考えております。そこで、まずは、都市経営の視点に立って、市の魅力を発掘・創出し、広く情報発信をする「シティセールス」を積極的に推進してまいる所存です。その推進に当たっては、平成23年度の組織改正において、地域振興課を「シティセールス推進課」に改組して、諸事業を展開してまいります。
また、行政と市民が協力して魅力あるまちづくりを行なっていくために、私も、これまで以上に市民との対話を行い、市民の思いを市政に反映できるよう努力してまいりたいと考えております。
横田基地の問題について
次に、横田基地の問題について申し上げます。
市の行政面積の3分の1を占める横田基地の存在は、航空機騒音の問題に留まらず、わが市の都市基盤整備、あるいは地域経済発展の面において、大きな阻害要因として影響しております。基地に対する私の基本的な考えは、基地については無いことを望んでいますが、国家間の協力関係の問題であり、基地は動かしがたいという見方の中で、基地に起因するさまざまな問題は、基地周辺の住民だけが犠牲になるということでなく、常に都民、さらには国民全体の問題としてとらえ、その対策について万全を期すよう、関係機関に対し要望、要請を行なっていかなければならないということに変わりはございません。
現在、横田基地においては、米軍再編に伴う航空自衛隊航空総隊司令部の移駐が、徐々に開始されるところでございますが、その後は第5空軍司令部との併置となり、日米が共同で使用する基地として、ますます重要な拠点として位置付けられることとなります。その動向には十分に注意を払うところでございますが、昨年12月に閣議決定された中期防衛力整備計画の中で、日米の相互連携能力を向上するため、横田基地を新設し、航空総隊司令部等を移転するという、それまでの司令部移駐に関する説明の中では一切触れられていなかった文言が表記されました。この、司令部移駐に関しては一定の理解を示してまいりましたが、この文言は、基地機能の更なる強化がなされ、基地の態様の変化へとつながる重要な意味を含んでいるのではないかと懸念し、これ以上の基地の態様の変化、基地機能の強化は、絶対容認できないことを、国に対して強く抗議をいたしました。これに対し国からは、法令上の整理として横田基地という文言を用いたもので、更なる基地機能の強化は無いとの回答を得たところでございます。
基地の運用については、その時々の事情や情勢により、変動もありえることではございますが、今後もその態様の変化に関しては十分に注意を払い、市民の安全・安心を守るために対応をしてまいる所存でございます。
また、市民生活や行財政運営への影響がないよう、航空機騒音対策や公共施設整備などの防衛補助事業の拡充にも努め、防音機能復旧事業の採択基準の見直し、航空機の安全運行の推進などを関係諸所と協力して要請をしてまいる所存でございます。
現在、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第9条に基づく特定防衛施設周辺整備調整交付金、いわゆる9条交付金につきまして、従来のハード事業だけでなく、ソフト事業も対象とする内容で、法律の一部改正法案が、参議院において継続審査の手続きが取られております。その動向を注視しつつ、関係諸機関等と連携して防衛補助事業の充実に努めてまいります。
福生市の財政状況について
次に市の財政状況について申し上げます。
国・東京都の状況について
まず、我が国の経済状況から申し上げますと、リーマン・ショック後の経済危機を脱し、日本経済は緩やかに持ち直してきたものの、その上向くスピードは遅く、前年比で物価の下がるデフレ状態が続いております。政府は、昨年10月の月例経済報告以降、「景気は足踏み状態」との認定をいたしておりましたが、本年1月の月例経済報告では、落ち込んでいた自動車の生産や販売に底打ち感が出てきたことなどから、「一部に持ち直しに向けた動きが見られる」との表現を加え、景気認識を引き上げております。しかし、依然として、景気が「足踏み状態」との表現は踏襲しており、日本経済が「踊り場」にあるとの判断は維持しております。
そのような経済状況の中、現在、国の新年度予算案が国会にて審議がされております。平成23年度予算、一般会計の総額は、昨年度当初予算比で0.1%増の92兆4116億円と、当初予算としては3年連続で過去最大となっております。新規国債の発行額は前年並みの44兆2980億円、税収においては、所得税控除の見直しなどにより、前年比で9.4%の増を見込んでとのことでございますが、当初予算としては2年連続で国債発行額が税収を上回る状態となっております。
また、東京都におきましては、海外経済の減速や円高の影響を考慮しつつも、企業収益は改善傾向にあるとし、都税収入は1.7%増を見込みましたが、地方譲与税や国庫支出金などその他の歳入が減となり、新年度予算は、対前年度比0.4%減の約6兆2360億円とのことでございます。
福生市の平成23年度予算編成の内容について
そこで、福生市におきましては、将来の財政需要への対応を考慮し、後の世代に負担を残さないよう、長期的な視点に立って平成23年度予算を編成いたしました。
財政調整基金の取り崩しや、臨時財政対策債の借入れを可能な限り圧縮することを念頭に置き、引き続き部単位での枠配分方式による予算編成作業を行い、経常的経費等の削減、節減に努めたところでございます。
しかし、景気低迷により、市税収入の大幅な減収が引き続き見込まれることから、事務事業の見直しや職員人件費の抑制、事業経費の削減など、可能な限り歳出抑制に努めましたが、収支に不足が生じ、市民サービスの質の維持を図るため、臨時財政対策債3億円を借入して、収支の均衡を図ることといたしました。
一般会計の新年度予算の規模でございますが、前年比で3億900万円の増額を見込んでおります。歳入においては、依然として続く景気の低迷により、市税収入が1億200万円ほどの減額、さらに、繰入金、市債についても減額を見込んでおります。一方、国の地方財政計画で普通交付税が2.1%の増加となっていることなどにより、地方交付税が前年比で3億2900万円の増額、また、国庫支出金では、子ども手当の上積み、及び通年支給に伴う負担金の増額、第3市営住宅エレベーター設置事業に対する地域住宅交付金などの増額を見込み、さらに、下水道会計においては、排出量1万立方メートルを超える大規模な事業所に対する下水道使用料の改定により、増収を見込んでおるところでございます。
また、歳出では、景気低迷を反映して被保護世帯の増加が見込まれる生活保護費、また、子ども手当ての通年支給などによる増額により、扶助費全体では4億2千万円ほどの増額を見込んでおります。また、人件費においては、職員人件費はマイナス給与改定、職員定数の減などにより減額となりますが、議員年金廃止に伴う議員共済会負担金については、7700万円ほどの増額を見込んでおるところでございます。
この、平成23年度予算につきましては、後ほど、御提案申し上げますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
非常に厳しい財政状況にありますが、市の財政運営の健全化を図るためにも、今後も、新たな歳入の確保に努めるとともに、市税等の確実な収入を確保するため、収納事務体制の強化を図ってまいります。また、歳出面におきましては、事務事業の積極的な見直しを行うとともに、職員人件費の抑制や事業経費の削減など、可能な限り歳出の抑制に努めてまいる所存でございます。
五つの元気施策について(新年度予算の主な事業)
次に新年度予算に盛り込ました5つの元気施策の新規・レベルアップ事業につきまして、その一部を申し上げます。
「子育てが元気」施策について
まず、「子育てが元気」施策では、子育てがしやすい環境を整わせるため、子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの各ワクチン接種について助成を行ってまいります。国の平成22年度補正予算に盛り込まれました交付金を基に、東京都が造成しました基金を活用して実施してまいりますが、子宮頸がんの予防、そして小児細菌性髄膜炎を予防するために、できるだけ多くのお子さんにワクチン接種をしていただけるよう、接種費用の助成を行ってまいります。
「お年寄り・障害者が元気」施策について
「お年寄り・障害者が元気」施策では、家庭での入浴が困難な、6歳から17歳までの在宅の重度身体障害児に対し、福祉センターの特殊浴槽を利用して入浴サービスを提供する「重度身体障害児入浴サービス事業」、また、6歳から64歳までの在宅の重度身体障害者に対し、訪問による入浴サービスを行う「重度身体障害者(児)訪問入浴サービス事業」を実施してまいります。
「教育が元気」施策について
「教育が元気」施策では、教育委員会の主体性を尊重するとともに適切な支援を図ることを基本に推進してまいりますが、東京都派遣によるスクールカウンセラーが配置されていない小学校に、市独自のスクールカウンセラーを配置し、市内全校で児童・生徒へ心理面のサポートを行ってまいります。
「まちが元気」施策について
「まちが元気」施策では、シティセールス推進の観点から、映画などのロケ撮影の受け入れ体制を強化し、支援サービスを充実していくことで、ロケ誘致の促進を行い、メディアへの露出機会を創り出すとともに、ロケに関連した市内事業者の事業機会を創出してまいります。さらに、福生の特産品として「福生ドック」をブランド化するため、PRや普及活動を行ってまいります。
また、昨年12月にオープンいたしました空き店舗を活用した観光案内所「くる みる ふっさ」の充実を図り、福生の観光スポットの案内や名産品、そして交流のある登別市、守山市の名産品の紹介、販売などを行い、積極的に地域ブランドを発信してまいります。
都市基盤施設整備といたしましては、「市道第1160号線道路改良事業」として、宿橋通りの改良工事を実施いたします。平成23年度は詳細設計、路線測量を行いますが、2年計画で街路整備、電線類の地中化工事を実施する計画でございます。
町会・自治会の整備促進の取組については、町会・自治会への貸与備品として、会館で使用するテレビを地上デジタル放送対応に移行いたします。また、会館運営費補助金のうち土地建物賃借料補助金を改正し、町会・自治会の負担軽減を図るため、賃借料補助金の算出方法を改正するとともに、補助限度額の引き上げを行います。
「スリムな市役所が元気」施策について
「スリムな市役所が元気」施策では、「私の便利帳」の作成を官民協働で行い、民間事業者が募集する広告の収入で経費を賄い、市の負担無く、全戸配布をいたします。この、官民協働の事業につきましては、今後も積極的に実施してまいりたいと考えております。
このほかにも新規、レベルアップの事業、そして継続して実施する事業はございますが、この「五つの元気」施策は、単年度ごとに推進事業計画を立てて実施するものでございます。今後も継続する施策でございますので、随時、点検・評価をしながら、さらに充実を図ってまいる所存です。
平成23年度主要事業について
そして、昨年は、新たな第4期となる総合計画スタートの年でございました。「このまちが好き 夢かなうまち 福生」を都市像とする基本構想に基づき、7つのまちづくりの目標を定めて50の施策を展開してまいりました。平成23年度におきましても、引き続き、計画に基づく施策並びに事業を展開してまいります。
また、基本計画に示された方向性に基づき、「地域福祉計画」、「農業振興計画」、「男女共同参画行動計画」、「環境基本計画」、「生涯学習推進計画」など、それぞれの行政分野における計画の策定、改定を行い、計画的な施策の推進を図ってまいります。
「希望に満ちた明るいひとづくり」の分野
基本計画の分野別ごとの、主な事業について述べさせていただきますと、まず、「希望に満ちた明るいひとづくり」の分野では、地域のボランティアによる学校支援の取組をさらに発展させ、学校が必要とする活動について、ボランティアからなる地域の力をさらに広げ、組織的なものとして、より効果的な学校支援を行う学校支援地域組織事業を実施してまいります。
また、平成25年度に開催される東京国体に向けて設立されました「スポーツ祭東京2013第68回国民体育大会福生市実行委員会」に対し補助金を交付し、効率的・効果的な開催準備を行ってまいります。平成23年度は、国体PR事業の推進と、平成24年に予定しております成年女子ソフトボールリハーサル大会の準備をしてまいります。
「だれにもやさしい安全なまちづくり」の分野
「だれにもやさしい安全なまちづくり」の分野では、昨年に引き続き、牛浜駅自由通路整備事業を実施し、平成23年度は自由通路の整備工事を行います。この事業はだれにも優しいバリアフリーの柱となる事業でございまして、平成24年度までに、構内エレベーター、エスカレーターを設置いたします。
「潤いのある豊かなくらしづくり」の分野
「潤いのある豊かなくらしづくり」の分野では、雨水処理設備整備事業といたしまして、中央排水区のうち、熊川地区の冠水が見られる箇所について雨水管の敷設工事を実施いたします。また、昭島市残堀2号幹線の工事が完了したことに伴い、福東地区の雨水幹線を整備のための設計委託をいたします。
また、電動アシスト自転車と電気自動車によるまちづくりの実証実験「次世代モビリティ活用モデル事業」を、環境への配慮、地域活性化の観点から実施してまいります。
「安心に満ちたまちづくり」の分野
「安心に満ちたまちづくり」の分野では、保健医療体制の充実を図るため、妊婦健康診査委託・里帰り等妊婦健康診査費助成をレベルアップし、成人T細胞白血病等の原因となる、ヒト白血病ウィルス1型HTLV-1の抗体検査を追加いたします。
「活力とにぎわいのあるまちづくり」の分野
「活力とにぎわいのあるまちづくり」の分野では、福生七夕まつりの委託事業において、昨年度は市制40周年記念事業として規模を拡大して実施いたしましたが、平成23年度においても、例年の規模をレベルアップして実施し、地域商業の活性化を図ってまいります。
「ともに助け合うまちづくり」の分野
「ともに助け合うまちづくり」の分野では、町会等会館建設費等補助金として、会館建設費の一部補助を行い、町会活動の活性化を図ってまいります。なお、平成23年度は熊牛会館の建設費補助を予定しております。
「市民と行政がともに進めるまちづくり」の分野
「市民と行政がともに進めるまちづくり」の分野では、行政サービスの充実の観点から、市税、国民健康保険税、介護保険料の収納代行業務といたしましてコンビニエンスストア店頭での納付、並びに携帯電話を利用した納付ができるよう納付方法の拡大を図ってまいります。
このように諸分野ごとに事業を実施してまいりますが、5つの元気施策事業及び基本計画各分野での具体的な事業につきましては、実施計画により明らかにしておりますので、御参照いただきたいと存じます。
結び
結びとなりますが、本年は統一地方選挙の年でございます。この4年間、議員各位には、福生市発展のために大変御尽力をいただきました。その御活躍に敬意を表するとともに、深く感謝を申し上げます。特に今期を限りに御勇退をされる議員におかれましては、市政に対し多くの御尽力を賜りましたことに、重ねて感謝を申し上げる次第でございます。また、御出馬される議員におかれましては、選挙における御奮闘を心からお祈り申し上げるものでございます。
今、地方自治体は、大きく流れが変わる過渡期ともいえ、さまざまな点で課題を抱えております。市政の運営、そして、今後のまちづくりに、私をはじめ職員一人ひとりが、全力をあげて邁進していく所存でございます。市議会におかれましても、なお一層の御協力を賜りますよう、お願いを申し上げる次第でございます。
議員各位、そして、市民の皆様の御指導、御協力のもと、誰もが笑顔で暮らせ、福生に住んでよかった、住み続けたいと思えるようなまちづくりを、全力をあげて行っていくことをお誓い申し上げまして、平成23年度の施政方針とさせていただきます。
長時間にわたり、御清聴を賜りまして、誠にありがとうございました。
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