令和6年第2回福生市議会定例会における所信

 

ページ番号1019496  更新日 令和6年10月17日 印刷 

令和6年第2回福生市議会定例会における市長の所信です。

あいさつ

 令和6年第2回定例会の冒頭において、私の5期目の市長就任に当たり、大変貴重な時間をいただきまして、挨拶の機会を頂戴いたし、心より感謝申し上げます。

 このたびの福生市長選挙では、多くの方々からご支援をいただき、引き続き5期目の市政運営を担わせていただくことになりました。みなさまから託された責任の重さを今もって痛感している次第でございます。

 さて、今回の選挙を振り返りますと、投票率は前回選挙時に比べて3.74ポイントほど改善はいたしましたが、一部の国会議員による政治資金に関する問題などにより、政治不信が高まる中での大変厳しいものと感じているところでございました。

 しかしながら、4期16年の間に培った経験や実績、また、何よりも私自身の未来に向けた市政のビジョンを真摯に訴え続けてまいったことで、多くのみなさまよりご信任をいただけたものと確信しております。

 市民のみなさまのご期待にお応えするため、全身全霊の覚悟をもって市政に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、5期目の市政運営に当たっての所信について申し述べさせていただきます。

 まず、この選挙期間中に報じられました二つのニュースについて申し上げます。

 一つ目は、4月24日に民間有識者でつくる人口戦略会議が公表しました令和6年・地方自治体「持続可能性」分析レポートについてでございます。本レポートでは、若年女性人口の大幅な減少を理由に、全国の自治体の4割以上に当たる744の自治体を消滅可能性自治体、出生率が低くても他地域からの人口流入が多い自治体をブラックホール型自治体と称するなど、多分にセンセーショナルな表現を用いた提言として注目を集めました。福生市は、そのどちらにも該当はしておりませんが、人口減少問題は自治体経営にとって大変重要な問題でございますため、引き続き福生市人口ビジョン・総合戦略などに基づき、定住化施策を推進してまいります。

 そして二つ目は、4月26日に日本銀行が公表いたしました向こう3年間の物価の見通しを示す展望レポートについてでございます。本レポートでは、資源価格の高騰など、我が国の経済・物価をめぐる不確実性は引き続き高いものの、生鮮食品を除く消費者物価指数は、令和6年度に2%台後半となった後、令和7年度及び8年度にはおおむね2%程度で推移し、見通し期間の後半では、物価安定の目標とおおむね整合的な水準で推移するものとされております。消費者物価指数は市民生活や事業活動だけではなく、今後の市の事業にも大きな影響を及ぼす可能性がございますため、その動向を注視してまいる必要がございます。
 以上の状況などを踏まえ、5期目の市政運営における重要な取組について3点申し上げます。

 1点目は、福生駅西口地区市街地再開発事業や福生駅東口の富士見通り線整備事業など、コロナ禍の影響等により道半ばの状況となっている事業につきまして、持続可能な形で軌道に乗せることで、福生市の発展、存続の道を確かなものとしてまいります。

 2点目は、子育て施策のさらなる充実であります。福生市では、保育園と学童クラブにおける待機児童ゼロを長きにわたり達成するなど、他の自治体に先駆けて「子育てするならふっさ」、「こどもまんなかふっさ」をスローガンに、全庁を挙げて子育て施策を推進してまいりました。このことが評価され、日本経済新聞社と日経BP「日経クロスウーマン」が実施する「共働き子育てしやすい街ランキング」において、7年連続で全国トップテン入りした確固たる実績もございます。子育て施策は、今や福生市のまちの魅力、売りの一つとなっております。本年度開設いたしました、こども家庭センターや児童発達支援センターをはじめ、新たに電子化した「ふっさ子育てまるとくカード」の普及促進、さらには、子育て応援特設サイト「こふくナビ」による積極的な情報発信などを通じて、子育て世代に選ばれるまちとなるよう、子育て施策のさらなる充実に取り組んでまいります。
 そして、最後の3点目は、防災対策の強化・充実でございます。1月に発生いたしました令和6年能登半島地震の被災地では、5か月を経過した現在でも、懸命の復旧作業が続いております。福生市からも、対口支援団体である輪島市に職員の派遣を行っておりますが、現地に赴いた職員からの報告を受け、日頃からの備えがいかに大切であるかを改めて実感しているところでございます。私たちが暮らす東京においても、首都直下地震の発生が危惧されている状況でございますため、防災対策の一層の強化・充実を図ってまいります。
 「未来のことに向かって、ぜひとも理想は持つべきものである」、これは、日本の資本主義の父と呼ばれ、7月から新一万円紙幣の肖像画として登場する渋沢栄一による言葉の一説です。幕末から昭和という激動の時代に、高い理想を掲げて、数々の事業を成功に導いたこの教えは、予測不可能な時代と称される現代社会においても、通じるものがあるのではないでしょうか。私もチーム福生の先頭に立って、「人を育み 夢を育む 未来につながるまち ふっさ」の実現に向けて、高い理想を持って市政運営に取り組んでまいる所存でございます。
 結びとなりますが、これからの任期中の4年間、議員各位には一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。そして、市民のみなさまのご健勝とご活躍を改めて祈念申し上げまして、就任の挨拶とさせていただきます。

市長5期目の市政運営について

はじめに

 5期目の市政運営は、福生市の未来に向けた市政のビジョンを描くための大変重要な4年間であると考えているところでございます。私が4期16年の市政運営で培った全てを注ぎ、福生市の発展・改革・継続のため、この重責を果たしてまいる覚悟でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。

 改めて5期目の市政運営では 「人を育み 夢を育む 未来につながるまち ふっさ」の実現に向けて、公約として掲げた五つの行動指針に基づき、各施策を鋭意実行してまいります。

 

行動指針1 生み出す

 初めに、行動指針の一つ目の「生み出す」では、将来にわたり新しいモノ・コトをつくり出し、発信し続けられるまちづくりを推進してまいります。

 福生駅西口地区市街地再開発事業におきましては、再開発準備組合と連携し、JR福生駅を中心としたにぎわいの創出に取り組んでまいります。本事業につきましては、物価高騰の影響による資材や工事費の高騰、また、労務単価の値上がり、施工計画等の検討協議に係る期間の長期化等により、準備組合は事業全体のスケジュールを延伸しており、現時点では、市に対し、事業計画等の正式提案がされていない状況でございます。しかしながら、事業の重要性に変わりはございませんので、今後も社会状況等を見極めながら、持続可能な形で次代につなげていけるよう、再開発準備組合への支援を引き続き行ってまいります。

 また、JR熊川駅のバリアフリー化にも取り組み、現在、設計作業を進めているJR東福生駅のバリアフリー化と合わせ、市内五つの駅全てにエレベーターを設置し、市全域において利便性の向上を図ってまいります。

 

 行動指針2 守る

 行動指針の二つ目の「守る」では、郷土と誇りを大事にし、安心して生活できるまちづくりを推進してまいります。

 1月に発生いたしました令和6年能登半島地震では、被災地に大きな被害をもたらし、福生市においても、被災地に職員を派遣する等の支援を行っておりますが、復興に向けた道のりには時間を要する状況でございます。

 このような中、昨年度、福生市における防災対策の根幹である福生市地域防災計画を10年ぶりに見直された首都直下地震等による東京の被害想定等を踏まえ、修正いたしました。いつ何どき発生するか分からない自然災害等に備え、防災対策につきましては引き続き万全を期してまいります。

 

行動指針3 育てる

 行動指針の三つ目の「育てる」では、市民が成長発展していけるまちづくりを推進してまいります。

 子育て施策につきましては、本年度中にこども計画を策定するとともに、特定不妊治療費や多胎妊婦健康診査費を助成し、望む人誰もが子どもを産み育てやすい環境を整備してまいります。

 また、教育施策につきましても、福生市の英語教育施策や教員の英語指導力、英語力を向上するための指導、助言を行う英語教育指導顧問を新たに配置するなど、さらなる英語教育の推進を図ってまいります。

 「子育てするならふっさ」、「こどもまんなかふっさ」のスローガンの下、全庁を挙げて子育て施策及び教育施策のさらなる充実に取り組んでまいります。

 

 行動指針4 豊かにする

 行動指針の四つ目の「豊かにする」では、日々の暮らしをよりよくするまちづくりを推進してまいります。

 高齢者のみの世帯の増加や家族の負担の増加等により介護サービスの需要が高まる一方で、介護人材の不足が懸念されております。そのため、介護サービス事業所が実施する人材の確保や定着を図る取組、介護サービスの質の向上を図る取組に対する支援といたしまして、介護従事者の資格取得に係る費用等の補助を実施するなど、介護事業所における利用者支援の量の確保と質の向上に取り組んでまいります。

 また、近年、複雑化・複合化する福祉に関する諸課題に対応するため、重層的支援体制の整備に向けた移行準備にも着実に取り組み、市民お一人お一人が安心して暮らせる環境の整備を図ってまいります。

 

 行動指針5 つなぐ

 最後に、行動指針の五つ目の「つなぐ」では、維持・発展し続けるまちづくりを推進してまいります。

 市民の利便性の向上や事務の効率化のためには、DXの推進が必要不可欠でございます。これまでも市では、積極的に行政のデジタル化に取り組んでまいりましたが、引き続き庁内におけるDXを推進してまいります。

 

 福生市総合計画(第5期)後期基本計画の策定について

 現在、この五つの行動指針のベースとなる福生市総合計画(第5期)後期基本計画の策定作業を鋭意進めているところでございます。

 現行の前期計画期間におきましては、新型コロナウイルス感染症のパンデミックや、ロシアのウクライナ侵攻に端を発する資源価格の高騰などによる物価高騰により、非常に厳しい市政運営を強いられてまいりました。

 そのため、令和7年度からの後期基本計画期間におきましては、前期計画における進捗だけではなく、社会経済情勢等の変化をしっかりと踏まえた上で策定する必要があると考えております。

 そのほかにも、人口減少対策やDXの視点を加味し、SDGsの取組についても分かりやすい形で伝えることができるように工夫を凝らすとともに、持続可能なまちづくりタスクフォースが作成した「持続可能なまちづくりに係る報告書」も参考資料として、活用してまいります。

 

 結び

 福生市では、今まさに持続可能なまちづくりを進めていく上で、変革のときを迎えております。臆することなく変革に取り組み、福生市に関わるお一人お一人が日常生活や夢に自分らしく向き合いながら、その姿をお互いに受け入れ、尊重し合っていけるようなまちづくりの実現に向けて、尽力してまいる所存でございます。

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